日別アーカイブ: 2019年7月5日

レワニワ閲覧室の新蔵書と「鳥の女王」

耳鳴りの話の続きは1回とばして、次の更新で書きます。レワニワ閲覧室に新しく『湯微島の隣りの島』を配架したので、告知したくなりました。6月20日配架の『それ』と同様、連作長編『湯微島訪問記』(新潮社、1990年刊)を構成する短編小説です。

『隣りの島』は、ほぼ単行本版のままです。『それ』は独立した短編にするために変更を加えました。そもそも題名が変わっています(連作中では「湯微島の死体」というタイトルだった)。前者が『訪問記』巻頭、後者が次の作品です。

『湯微島訪問記』はお気に入りの本で、今回独立した短編として読めるものをレワニワ図書館用に「切り出した」わけです。私が気に入っているほどには世間で受けなかったのですが、改めて誰か読んで楽しんでくれたら、というのが私の願いです。どちらも難解だったり、読みにくかったりはしないはず。同時に、誰もが楽しめる作品ではないだろうとも思います。愛も癒しもありません(殺人はちょっとある)。 続きを読む