日別アーカイブ: 2020年11月30日

楽しい読書

発見のある、面白い本に立て続けに出会い、読書の楽しみの大きさを今更ながら感じています。音楽という読書に匹敵する最上の楽しみを耳鳴りで失って随分経ちましたが、未だに、頭痛、眼痛で書いたり読んだりできない時、音楽を聞けないのが残念でたまりません。それでも読書に専念できる時間が増えたのは事実で、悪いことばかりではありません。

この数日、頭痛に悩まされる時間が減っていて、それも読書による幸福感を増しているようです。痛みが軽くなったのは、要するにお医者さんに出してもらった薬が効いたからです。初老にさしかかる頃からアレルギー体質が顕在化し、くしゃみと鼻水だけなら我慢できたのですが、くしゃみのたびに激痛が脳天を直撃するようになり、病院が苦手と言っていられなくなりました。

発見の第一は『セルバンテス模範小説集』(樋口正義訳、2012年、行路社)、「模範小説集」の邦訳最後発です。他の翻訳本も含めて書くつもりで、長くなりそうなため、こちらは次回以降に回します(前回予告した「「次回に続く」も先延ばしです)。第二は、松本敏治著『自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く』 (角川ソフィア文庫、2020年。原著は福村出版、2017年)。 続きを読む