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反薄明光線?

3月初め、レワニワ図書館の更新再開を宣言したものの、「女神の肩こり」をアップした後、事実上なにもしていません。カルデニオ問題が面白くなって、こちらに集中してしまったせいです(前にも書いたように、老化のせいか元々乏しかったマルチ・タスクの能力をほとんど失いました)。閲覧室の蔵書を増やそうと目論み、そのために横書き用のコンテンツを考えていたのですが、いざ始めようとしたら気が進みませんでした。

どうしたものか、まだ考えています。やめてしまう可能性もあります。一方、ブログで書く予定にしていたことは一段落したので、こちらの更新も間遠になりそうな気配です。「その本はなぜ面白いのか?」の続きとしては、風土記の補遺が残っていますが、これを書くには準備が必要なので、いつになるかわかりません。

一つ、訂正というほどでもないのですが、書いておきたいことがあります。「その本は……」の#28で、「カルデニオとキホーテとの類似は、私の発見のような気がしている」「『二人のキホーテ』という見方は、かつて大きな論点として浮上したことはなかったと考えていい」と記しました。その後、#64でロジェ・シャルチエ及びテイラー&ナンスが、それぞれカルデニオをキホーテの分身ととらえていることを明らかにしました。

先日、吉田彩子先生に問い合わせて、スペインでもカルデニオをキホーテの分身として考察する研究が複数あることを教えていただきました。未読ですが(読むとしても英語の自動翻訳経由になります……残念)、どんな内容なのか楽しみです。それにしても、主人公の分身があまり注目を集めないというのは、理由のあることとはいえ、誰よりカルデニオにとって気の毒です。是非とも、シェイクスピアが「カルデニオの物語」で救ってくれていた……と信じましょう。

上掲の写真は、8月26日の夕暮れ、日没の空が美しかったのでスマホで撮った中の1枚です。写真の右側に青い帯が見えますが、これは「反薄明光線」という珍しい現象のようです。MBC南日本放送のニュースサイトによれば、「湿度など条件が整って初めて見られる現象で、夏場の明け方、日の入り直後にたまに見られる」とのことです。

8月下旬から鹿児島や宮崎で、26日には全国各地で観測されてTBSのニュースにも取り上げられたようです。雨だらけで天候不順の7月の後、8月には酷暑が続き、それでも下旬になると空は秋の気配を宿して変化に富んでいます。で、このところ、やたらと雲の写真を撮っていて、上掲はその中の1枚です。なお、映り込んでいる住宅はプライバシーを考慮し画像処理を施しています。