月別アーカイブ: 2019年12月

頭痛とじゃんけん

すぐにでも前回の続きを書くつもりでいたのに、思いがけず長い休みを取ってしまいました。一番痛かったのは、書く時間を取る予定だった数日間に、久々の強い頭痛に見舞われたことでした。再発しないか、今もやや不安です。身体が手前の言うことを聞いてくれないのは承知しています。ブログを始めた時から、長いスパンの取り組みという心づもりでしたが、それが無限に長くならないよう「おからだ様」に協力をお願いしたいところです。

……とここまで書いたところで再発、何とも間抜けな展開ながら笑うこともできず、休みがさらに延長されてしまいました。今はまだ恐る恐るという感じです。書きたいことを書く。時間ができれば本を開く(眼鏡のせいなのか、読書すると頭痛がひどくなる)。そういうことが実は贅沢だったと知りました。

書くことは一種の快楽です。ただし、長距離を走る人が感じる苦痛と不可分であるような種類の(走る趣味はないので本当のところは知りません)。旧約聖書について記すのは、かなり面倒くさいことで、8月下旬に旧約について書きたいと表明した後、九月末に「旧約聖書の凄さ(1) #52」を投稿するまでかなり間が空いたのは、頭痛のせいもありますが、どう書き始めたらいいのか全く分からなかったのが要因です。 続きを読む

続・旧約聖書を通読するには

旧約聖書を通読するには適切なガイドブックが必要だと私は考えます。しかし、それだけでは足りないかもしれません。読み通す上で最も大変なのは、通読への意欲を持続させることなのです。新約聖書を読んだからとか、教養のためとか、面白いかもしれないとか軽い気持ち(?)で挑むと、前回触れた「レビ記・民数記の壁」が高い確率で立ち塞るでしょう。それで、中の有名どころだけ読もうとか、入門書で満足するとかいうことになり勝ちです。実際、読まないですましたい人向けの本は結構あります。

忙しい現代人にとって、あれ・・は長すぎます。しかし、1回通読しただけで偉そうですが、旧約を全部読まずにすますのは勿体ないと思います。そこで、非キリスト教徒限定で、通読意欲増進のために勧めたい本があります。『誰も教えてくれない聖書の読み方』作者のケン・スミス氏も訳者の山形浩生氏も聖書やユダヤ教・キリスト教の専門家ではありません。学者でも聖職者でもありません。

作者は『ロードサイド・アメリカ』というベストセラーを書いた多方面に渡る才人、訳者は数多くの訳書があるものの翻訳家ではなく……何か凄い人(初耳という人は検索してください)。そんな「素人」に聖書をめぐる本なんて書けるのでしょうか? 書けるし、むしろ「素人」こそ書くべきという面があるのです(後述します)。で、『誰も……』に何が書いてあるかと言えば、聖書(新約を含む、というか新約の方が比重が大きい)の揚げ足取りです。私じゃなく、訳者の山形氏がそう言っています。 続きを読む