日別アーカイブ: 2020年11月12日

ウィーン・フィルを指揮した話

セゾン現代美術館にて

先月30日の夜明け前、私はウィーン・フィルハーモニーを指揮することになり、困惑していました。日付が明確なのは、変な夢を見た時だけにつける日記に記録していたからです。元は読書と音楽と夢の記録だったのに、いつの間にか夢の記録が殆どになり、おまけに最近なぜか夢の記憶が残らないので、それすら間遠になっていました。久々の悪夢でした(ただし、軽めの)。

夢を見た理由はハッキリしています。一つは、ネット上でウィーン・フィル来日の可否が話題になっているのを追いかけていたせいです。耳鳴り以来コンサートに行かなくなったのに(家でも殆ど聞きません)、未練たらしく情報を追いかけています。指揮のゲルギエフともども本当にやって来て、チャイコフスキーの悲愴など素晴らしい演奏だったようです。そんな情報だけで涎を垂らさんばかりなのは我ながら情けない。

もう一つは、カルデニオ-ハムレット論を「三田文学」に掲載するために原稿を書いていたからです。研究者でもないのに「二重の欺瞞」問題に首を突っ込んでしまい、シェイクスピアは英文学研究のアカデミアの「本拠地」でしょうから、不安に感じていたらしいのです。それは、こんな夢でした。 続きを読む